月を見た
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月を見た
夜、小さな川にかかった暗い橋の上、空に向かって携帯をかざす青年がいて、その先に淡く丸い月を見つけた。
「温度差」という言葉があるけれど、じぶんが当事者で熱くなっていた時には分からなかったことが、時が経って、そのときのじぶんと同じような人と対したとき、ストンと全てが腑に落ちることがある。
あの時、分からなかった言葉、理不尽に思えた態度、「なぜ?」と問いたくて問えなかった疑問がするりと解ける。ああ、そうだったんだと相手の立場を理解する。その「解答」が本当に正しいものかどうかは分からない。でも、上手に納得することを心は要求する。
過ぎた時間と、相手と同じところまで下がった温度のもたらす平穏は、ねじれのない日々を過ごしてきたことヘの褒美のようなものかもしれない。自己肯定、自己肯定。いつの間にか欠けたり満ちたりしている。
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